CKD分類は日本腎臓学会の分類ですと、蛋白尿が3つに分類されていますが、ここでは5つに分類されています。何故ですか?
Drサナカの回答!
蛋白尿(アルブミン尿)の程度をA1;0.000~0.009g/day(アルブミン/クレアチニン比ACR)・0.010~0.029g/day(ACR、g/mg・r)、A2; 0.030~0.299g/day(ACR、g/mg・r)、A3; 0.3~1.999g/day(ACR、g/mg・Cr)・ 2.000g以上/day(ACR、g/mg・Cr)の4段階に分けています。
私も蛋白尿の程度に配慮したKDIGOの分類が優れていると考えています。私の長い臨床経験では1g/日がCKDの進行を抑えることができるか、そうでないかの分岐点と思っています。だから、A3は0.300~1.000g/日と1.000g/日の二つに分けたほうがよいとまで思っています。KDIGOの分類の問題点は蛋白尿の評価について、我が国の保険制度にまで配慮されていないという点です。但し、これとても試験紙法による判定量的な蛋白尿測定を主体とし、(+)以上の定性反応がでれば、顕性蛋白尿として、従来通りの蛋白定量が可能になるので、それらを応用すればよいと考えています。
それ故、私が日常臨床で使用しているCKD分類(既述)は簡素かつ重症度把握に有用と考えています。実際にはこれまでの透析回避のための日常臨床の踏襲ということになり、私の臨床実績が有用性の裏付けということになるとの自負心を持っています。これについて、更なる質問がございましたら、どう遠慮なく、ご質問ください。外来にお出でくだされば、更に、お話しできます。